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2018-01-17 清水香那 文/‎稲岡亜里子 写真 ●『クリスチャニア 自由の国に生きるデンマークの奇跡』(WAVE出版)
「世界一幸福な国」と称されるデンマーク。その中にある、“奇跡の国”クリスチャニアをご存知でしょうか。

70年代、ベトナム戦争や経済社会の闇に抗うように、多くの若者たちが反戦と平和を掲げて各地にコミュニティーを生み出しました。その多くが自然解散していく中、ここクリスチャニアは、今なおコペンハーゲンの地に存続しています。

ヒッピーたちが作り上げた自治区は、なぜ首都のど真ん中で50年近くも続いていられるのでしょうか?

約1,000人が暮らすクリスチャニアには明確なリーダーがいません。全ては住民による話し合いで決定され、家の修繕やデンマーク政府との交渉、治安維持に至るまで、彼ら自身の手で行われます。

誰もが訪れる事ができる場所ですが、「これ以上建物を建てない」「人口を増やさない」ことで政府と合意しているため、新規に移り住むことはとても難しいのが実情。

また彼らには、

「暴力禁止」
「武器の持ち込み禁止」
「犬を鎖に繋ぐのは禁止」
「車の乗り入れ禁止」
「ハードドラック禁止」

などの決まりがあり、これらを守れない人はこの地を去らねばなりません。

そこには様々なルールやシステムに裏打ちされた、真の民主主義の姿があります。世界でも類を見ないと言われる彼らの自由な暮らしには、成熟した生き方のヒントが散りばめられているように思います。美しい写真とともに、住民の暮らしやその環境に迫る本書は、私たちのハートに灯をともすでしょう。

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愛と平和 LOVE&PEACE

人が聞けば笑うかもしれないこの言葉を、本気で実践している人々がいる。その事実にどれだけ救われることか。 ひるねこBOOKS



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