紹介したい本はたくさんある、おすすめしたいイベントもたくさん…また二ヶ月も過ぎてしまっている。何かがおかしい。
でもその間にも何もしていなかったわけではなく、その中でようやく形になって実現したことの一つが11月のイベント三つ。
ずっとやりたかった本屋での落語会は3回目を迎え、これまた念願だった柴崎友香さんと津村記久子さんの対談、「読読-よんどく-」”作家の横顔”でも紹介されている藤野可織さんのトークイベント(これも勿論念願だった)と充実のラインナップに。
勿論本好きな人が喜んで下さるイベントを、と思いながら企画を考えているのですが今回はばたばたと関係各所に迷惑などもかけながらも僕自身が絶対開催したいと願っていたものが一挙に並んだときにとても嬉しかったのです。
今日はそんな3つのイベントをそれぞれ簡単にご紹介を。
まずは11月3日、金曜祝日文化の日に開催。
三回目を迎える落語家(ハナシスト)と小説家(ノベリスト)のコラボレーション落語会
「心斎橋アセンスdeハナシをノベル!」〈古今自慢ハナシ特集〉
今回の特集は〈古今自慢ハナシ特集〉。
東へ西へ北へ南へと、飛ぶように走り回る「飛脚」が活躍したその昔。かつてはアシ自慢で鳴らした源蔵じいさんも、寄る年波には勝てず。あるとき、ワナにかかった鶴を助けることに。こうなると、誰もが知っているあの民話かと思いきや……?「鶴飛脚」(田中啓文・原作)
仕事終わりの「飲み」の付き合いが欠かせない現代のリーマンたち。上司の誘いとあらば断り切れない。「一杯、いこか」と誘われた飲み屋で聞かされるのは、いつもの自慢ハナシか。もうお腹いっぱい……?「ガンジマン」(山田正紀・原作)
アシVSビョーキの古今自慢ハナシ2席を上方落語家・月亭文都が口演いたします。
続いて11月10日、こちらも金曜日に開催。
扉の向こうを想うこと 柴崎友香×津村記久子『千の扉』刊行記念対談
柴崎友香さんの最新刊『千の扉』は巨大な都営団地を舞台に、長年住みつづけてきた老人や孫夫婦、その友人、女子中学生など団地に暮らす様々な人の記憶と、土地の記憶とが響きあう長篇小説です。
柴崎作品を読むと、いつもどんな場所、どんな瞬間でも”今ここ”ということを越えて、あの頃や遠いあの場所が重なり合ってできていることに気づかされます。
今回は対談相手に津村記久子さんを迎え、作品の魅力や紡がれる言葉を支える想像力についてお二人にお話いただきます。
このお二人の対談を是非ともみてみたいと僕自身ずっと願っていたことなので、こうやって実現することができて良かった。
更に11月18日、これは土曜日に開催。
最高のドレスの仕立て方 藤野可織『ドレス』刊行記念対談
愛しかったはずの誰かや確かな記憶を失い、見知らぬ場所にきてしまった女性たちを描いた最新短篇集『ドレス』。
文学と奇想の垣根を軽やかに超えて、“そこにあるもの”を写しとるように表現され書き出される藤野作品。
私達が見慣れていたり、見なかったようにしている世界をそっと目の前に差し出してくれます。
今回は『ドレス』担当編集者を対談相手に、作品の魅力や執筆段階での裏話などもお話し頂きます。
藤野さんは芥川賞を受賞されたタイミングで一度トークイベントをさせていただいたことがあるのだけれど、あれからより伸びやかに小説を書かれている藤野さんのお話をまた伺う機会をアセンスでつくることができ、今から楽しみです。
3つどれもが本当におすすめのイベントです。
詳細やご予約などは心斎橋アセンスの店舗内にある多目的スペース”アウラの部屋”HPでご覧いただけます。
11月の予定は未定の皆様は、是非アセンスに来てみませんか?
皆様のお越しをおまちしております。