ウェブマガジン「めぐれる」の中の人はなこです。
物をなるべく持たずに暮らすように心がけています。
ミニマリストを気取って、生活をしていく上でなんとなく増える洋服や食器類は、必要最低限かつ気に入ったものだけを持つようにしています。
我が家のキッチンです。食器棚を持たず吊り戸棚に収納しています。
ミニマリストを自称している割に、ミニマリストが何なのかをよくわかっていないので、ミニマリスト本として最もメジャーな佐々木典士著「ぼくたちに、もうモノは必要ない。」を読んでみました。
その感想をここに記しておこうと思います。
モノを必要な最小限に減らす、ミニマリスト(最小限主義者)という生き方。最小限のモノとの付き合いを通して、改めて幸せてについて考える、というのがこの本のテーマだ。
「第3章 捨てる方法最終リスト55」がとても素晴らしく、モノを減らすコツ、捨てための考え方などを書いてある部分がわかりやすく書かれていて、モノだらけの部屋で暮らしていて部屋を片付けたいけれど捨てることが苦手な人が読んだら、多分捨てられるようになると思います。
捨てる作業に伴う「もったいない」「まだつかえる」「もらったものだからに捨て辛い」「いつか使うかも」という感情を振り払う方法がわかると思います。
著者は以下のように言っています。
1.モノが少ないので、広い家が必要なく、家にかかるお金が少なくて済む。
2.集めていたモノを売れば、お金になる。
3.モノを買うとき、真剣に吟味するのでムダ使いがなくなる。
4.すでに持っているモノに満足しているので、物欲自体が薄くなる。
5.ストレスが少ないので、ストレス解消のための食費や消費がなくなる。
6.人の目線が気にならなくなり、結婚・育児・葬式などのコストが必要以上にかからない。
7.仕事にミニマリズムを適用すれば、大きな成果があがり、報酬もよくなる。
共感できることもあるし、共感できないこともあるけど、でもまあそうだよねという内容です。
が、「ミニマリストの僕の1日」という節の書き出しを見ると
モノを最小限に減らして僕の生活はガラリと変わった。仕事から帰ってきてお風呂に入る。湯船はいつもピカピカだ。お風呂から出ると、お気に入りの部屋着に着替える。テレビは手放したから、本を読んだり、書き物をする。お酒はもう1人では飲まない。モノを捨てて空いたスペースで、ゆっくりストレッチをしてから寝る。
なんやろ。
これミニマリストの1日というか、丁寧に暮らす系の人の1日だと思うんですよね。
別に最小限のモノで生活するのと、湯船がピカピカなのが関係あるのかなぁ。
例えば作中で完璧なミニマリストと称している、スティーブ・ジョブス。
コーディネートを固定化し、ずっと同じ服を着続けていたそうです。
この人は集中したいこと(それこそiPhoneの開発とか)があるから、お洋服を固定化していただけなのではないかしら?
だから服の数とか別に少なくなかったんじゃないかな…
丁寧に暮らしたかったのではなく、生活ノイズを減らして意識をお仕事にまわしたかっただけでは…
なんか、だらだら突っ込みましたが、かなり面白い本です。
モノを捨てたい人は読んだら捨てられるようになると思うので、一読の価値ありです。
巻頭にミニマリスト以前の部屋(本やCDだらけ)と現在の部屋(モノが少ない)の比較写真が掲載されているんですが、皮肉なことに私はモノだらけの過去の部屋の方が魅力的に感じてしまいました。