古本屋に行ったことがない、古本を買ったことがない、古本を触ったこともない。そんな人も多いのではないでしょうか。
そして町にはここに古本を並べたら面白いだろうなという場所がたくさんあります。
ならば、古本屋が町の人の元へ行けばいいのではないか。古本を持って町へ出よう! そんな想いから「おでかけ古本屋」という企画を始めました。
例えば本屋以外のお店、学校、公園、駅前、病院、遊園地、庭先、団地などなど、本と関係がありそうななさそうな場所の片隅で古本を並べて販売してみるのも面白いのではないかと思ったのです。もっと古本を買うことが身近なものになって欲しい。古本屋を本好きの人だけのものにしたくない。組み合わせによる面白さもあるだろう。そんな想いを形にしたかったのです。
今までにドーナツ屋さんの店先、児童館で子どもたちとの遊びのワークショップとともに、商店街の空き店舗の店先、紅茶のイベントなどで実施してきました。普段店で古本を扱ったり、本のイベントに出店するのとはまた違った感覚がそこにはありました。
本の売れ行きが悪くなっているという話はよく聞きます。それは人々が本に関心がなくなったのではなく、本との接点がなくなっただけのことなのかも。本が売れないから本屋がなくなるのか、本屋がなくなったから本が売れないのか。その辺りの難しい話はよくわからないことが多いですが、本を手にして笑顔になる人が多いことは実感としてあります。だから本との接点のない人たちに本を届けたいのです。これ面白いんですよと言いたいのです。
町のあちこちに古本を並べる。町のあちこちで古本を読む。町のあちこちで古本を売る。そんな「おでかけ古本屋」をこれからも展開していきます。おでかけ先も募集中です。町の片隅を古本屋にお貸しください。