ヤア!ヤア!ヤア!
という訳で、写真集『挨拶』から7年。満を持して刊行される新作『リバーサイド』の刊行を記念し、2月4日に心斎橋アセンスの「アウラの部屋」にてトークイベントを開催することになりました。
佐伯慎亮さんと同じく奈良在住の写真家、百々武さんをゲストに迎え、作品のスライドショーを交えながらお話いただく予定です。
写真に明るくない僕ですが、良いなぁ好きだなぁと思う写真家はいて、佐伯慎亮さんはその一人。
といっても、昔は名前を知っていた程度でちゃんと写真集をじっくりと見たのはほんの数年前でした。
河出文庫から『十九歳の地図』が新装版で刊行されたとき、表紙に印刷された写真が格好良く、小説にとてもしっくりくるもので、僕は旧版を持っていたにも関わらずその日に購入してしまいました。その後『挨拶』もすぐに手に取って、頁を繰ることになったのです。
打ち捨てられたバイク、飛び立つハト、波しぶき、ひっくり返った蛙…
写真集の中は、全体的に乾いた空気が流れていて、その中には生まれ来て死にゆくこと、日々の生活でふと差し込む気づきの瞬間がありました。
静かで温かな眼差しで捉えられたそれらの写真を頁を進めて見ていくうちに、じんわりと心に何かが積もっていきます。
無常であることを見せることは、ともすれば押し付けがましいものになってしまうのを、そうだったんだという、気づきの瞬間ががそのまま見る者にも伝わってくる写真集で、何だかとても感動したことを覚えています。
この度刊行された『リバーサイド』では、その眼差しがさらに密度を高めて深化しているように感じました。
一体この人の眼差しは、どういう世界を見ているのだろう。
そんなことが、聞けるトークイベントになるのかな、と僕自身も楽しみにしております(役得ですね)。
皆様も是非、この佐伯慎亮作品の秘密を垣間見る機会を逃さないで欲しいです。
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