教養 アート 哲学 別冊太陽 日本のこころ-235 井上有一 書の破壊と創造
出版社:株式会社平凡社
経済成長、利潤拡大に浮かれる戦後日本において
井上有一は愚直に生き、
書の「解放」「革新」「破壊」そして
新たな世界の創造を目指した。
(本書より)
なぜ今、井上有一なのだろう?
戦争を体験し、戦後の豊かになっていく日本の社会で
飽和していく旧来の考え方に違和感を覚え始めた時代に
井上有一は生きていた。
ネット文化が普及して、意見が自由に交わされると思いきや、
誹謗中傷を恐れて大多数の意見を受け入れなくてはならない現代。
素直な意見を言いたい私達に、井上有一は愚直な強さで世間に訴えていた雄姿を見せてくれる。
どうしようもなく惹かれる理由はそこにあると思う。