東京・南青山

ブッククラブ回

ブッククラブカイ

TEL03-3403-6177 HPhttp://www.bookclubkai.jp/ 最寄り駅半蔵門線、銀座線、大江戸線 「青山一丁目駅」5番出口より徒歩4分、銀座線 「外苑前駅」4番出口より徒歩8分
営業時間12:00~20:00 定休日なし(冬季休業 2015年12月29日~2016年1月5日)
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教養  あるヨギの自叙伝

¥4536
著 者:パラマハンサ・ヨガナンダ
出版社:森北出版

インドの聖者ヨガナンダ(1900-1970)が偉大なグルたちとの出会いを書いた本書。神秘家たちの教えを書かれた本は多いが、彼らがどのような生活を送り、どのような道を通って悟りの境地を開いたのか、という人間レベルの興味を満たしてくれる本は意外と少ない。本書では、ヨガナンダ自身の師であるユクテスワから受けた教えの様子や、ガンジーやタゴール、ラマナ・マハリシなどの偉大な人物との出会いが描かれている。また、神秘家とそれをとりまく人たちの関係はどんなものだったのか、ということも興味深いテーマである。たぶんヨガナンダのエピソードだったと思うが、彼と普通の人であった妻とのおもしろい話を聞いたことがある。あまりに身近な存在であるため、その偉大さを感じられなくなっていた彼の妻は、日々、彼に対して同等の口を利いていた。ところがある日、彼が空中浮揚をしている姿を目撃してしまう。その瞬間、彼女は畏怖の念を抱き、自らを戒め、彼を尊ぶようになった。しかし、3日後にはそんなこともすっかり忘れ、お金がないと彼を元のようにせっついたという話だ。何かいかにもありそうな話だが、人間の愚かさをよく表している。